Interview [声優インタビュー]


■下野紘さん(アゲート役)
 アゲート役に決まったことは担当マネージャーさんから知らされたんですが、このときマネージャーさんが重苦しい表情で「下野くん、この間受けたあのオーディションなんだけどさぁ…」なんて話し出したもんだから、てっきり「ダメだったんだなぁ」と思って一瞬ガッカリしたんです。そしたら次の瞬間には軽い感じで「受かったよ!」とマネージャーさんのひと言が! 僕の場合、オーディションの合否は、いつもこんな感じで知らされます(笑)。『ラーゼフォン』以来3年ぶりのアニメの主役なので、ものすごく嬉しいです。頑張りますっ!

■福山潤さん(ベリル役)
 いままで演らせていただいた役というのは、感情を素直に表に出す、明るくて少し頭の弱めな(笑)、どちらかと言うとアゲート寄りの役が多かったので、実はベリルのような役に決まって意外だったと言うのが正直な感想です (笑)。同時に「あぁ、こういう役を演らせてもらえるんだ…」という新鮮な喜びも感じました。表情を表に出さない知的で反骨心をもったニヒルな性格であり、さらに自分自身で考え、動き、そして実現していくというベリルは、今まで演じたことがないタイプのキャラクターなんですよ。だからこれから「彼」を演じていくことへの大きな大きな期待感が僕の中にもあります(笑)。

■岸尾大輔さん(フォン役)
 ぶっちゃけた話なんですが実は僕、フォン役のオーディションは受けていなかったりします(笑)。クロム役とベリル役の他、カールスという23歳の男性役でオーディションを終えたんですが、なぜかフォン役に決まりまして…。最初、それがレギュラーだってことを知らなかったので、後にキャラの詳細を聞いてビックリしました。金髪で、しかもすごくカワイイ顔の男の子だし…(笑)。オーディションを受けていない役に決まったうえに、それがレギュラーだというのはなかなか無いことなので、自分でもすごく意外でしたね。チャレンジャー?って感じでしょうか(笑)。

■吉野裕行(クロム役)
 他のみんなのような「受かったときのエピソード」とかは、正直言うとほとんど覚えていないんです(笑)。僕を含む4人の役柄を見回したときに思ったのは、「クロムに決まってよかった〜」ということでしょうか。え〜とてもじゃないけれどフォンなんかはフォンとう(ルビ:本当)にしんどそうな役なので(笑)。第1話のアフレコはもう終わってるんですが、クロムという役に対して、どのような芝居で挑めば良いのかがまだ判らなかったので、「出たとこ勝負」で演ってしまいました。なので、2話以降キャラが若干変わるかもしれません(笑)。



■下野
 オーディションの際、アゲートのキャラクターについて「ものすごく天真爛漫で無邪気で、あまり物事を深く考えていない」との説明があったので、本当にそういう子なんだろうという気持ちでアフレコに望んだのですが…。どうも、僕が最初に演じたのは「天真爛漫っぽく振る舞っている」だけになってたようで、スタッフから「もっともっと無邪気に」と言われてしまい、初日でワタワタしている現場で、さらに僕自身がワタワタしてしまいました(笑)。アゲートというのは、僕が考えていた以上に天真爛漫で無邪気な子だったようですね。

■福山
 僕の場合、ベリルに対する印象はアフレコの前後で全く変わらなかったんですが、実際にアフレコをしてみて感じたことは、やっぱり優れているがゆえに口で災いを起こす人なのかな?自分の置かれているポジションや年齢的なものに対していろいろな鬱屈があり、それがピリピリと張り詰めた雰囲気として表に出ている少年なんでしょう。彼のそういう面が、他のキャラクターとの対比になっていて面白いんじゃないかなとも思います。

■岸尾
 オーディションも受けていなければ、まだちゃんとフォンを演じていないので、実際には何も言えることは無いんですが(笑)、フォンという少年は見た目のカワイさとは裏腹に、芯の強いしっかりしたキャラクターだと聞いています。だから今後、彼がどのように成長していくのか、僕自身も非常に楽しみにしています。ちなみに、第1話にはアニメのみならず洋画でも活躍されている方々が多数出演されていますので、たいへん厚みのある良い出来になっていると思います。是非とも御覧ください。

■吉野
 僕が想像していたキャラクターとの違いは、特にはありませんでしたね。クロムは人造兵であるということなので、人間としての感情などについて学んでいくところが多い、いわば成長途中の子のようですね。第1話に登場した時点の彼は、きっとまだ子供なのでしょう。そんなクロムが、どのように成長していくのか、この先の展開を僕も楽しみにしています。
演技の面では、クロムとして常にその時、その場で受けたリアクションを出していけるようにしたいと思っています。



■下野
 アゲートという少年は、本当にものすごく無邪気なんですよ。良い意味で何も考えていない、考えないキャラなので、そういう部分を突き詰めていきたいと思っています。ですので、そこを観ていただければ光栄です。

■福山
 いろいろと自分自身で考えて、動いて、実現していくというところに大きな魅力をもつキャラですので、そこがうまく伝われば、と思っています。物語が進むにつれて、人として仲間として成長していくベリルをお見逃しなく!

■岸尾
 4人の少年それぞれが違った形で成長し、そして大人への階段をのぼっていく。そんな姿に昔の、或いは現在の自分を重ねて楽しんでいただけたら、と嬉しいですね。遅い時間の放送ではありますが(笑)。

■吉野
 だいたい、今みんなが言ったような感じです(笑)。個人的にクロムのことを挙げるなら、4人の中で彼だけはクラスター学園の生徒ではないので、他のキャラたちといつ、どのように絡んでいくのかに、注目していただきたいです。



■下野
 中学生だった頃って、いつもMY自転車をこいで色んなところへ遊びに行ってたりしてましたね。実は僕はあまり受験がどうだとか考えていなくて、それよりも常に結構自分のやりたいことだけをやってる感じでした(笑)。そういう部分は、アゲートにすごく似ているのかな?と思います。

■福山
 ベリルは自分の自尊心を傷つける者に対して遠慮なく怒りや不満をぶつけてしまえるだけの度胸があるんですが、15歳の頃の僕は全然彼の域には達していなかったなぁ、と思います(笑)。ただ、やはり世の中の矛盾やそれに対するモヤモヤした不満を、思春期の頃の自分も抱えこんでたりしましたので、あの出口の見えなかった時の気持ちを、ベリルのセリフに乗せて表に出せれば、と期待しています。

■岸尾
 どちらかと言うと僕はフォンよりもベリルの方に近かったんじゃないかなぁと思います。大人でもなく子供でもない思春期の頃、意味もなく大人に反発し、社会に反発してましたから(笑)。もちろん表には出さないんですが。そういう尾崎チックなところがありましたんで、まあ、ベリルの気持ちも解らなくはないなぁ、と。フォンについては、これから演じていくうちに徐々に解ってくるんじゃないか、と思ってます。

■吉野
 僕の場合、15歳くらいまでっていうと、全然自分でなにかを考えるってことをしてなかったです。正直15歳というと、僕のなかでは一番良い思い出が無かった時期で…。周りの人がなんで僕を苛めるのかな?というのを考えた時、実はその子たちも他の所で違う抑圧を受けていて、そのストレスの捌け口にしているのかな?ということに気づいてから「ああ、人間ってみんな大変なんだなぁ」と思えるようになったんです。その頃からですね、自分で物事を考えられるようになったのは。そういう意味では、クロムの方がきっとしっかりしてるんでしょうね(笑)。



■下野
 初めて聞いた時、すごくしっとりしたカッコ良い感じの曲だなぁと思いました。アゲートについて歌った曲だとお聞きしたので、歌詞に注目してみると、なるほど「君」というのは全部アゲートのことを指しているんですね(笑)。なので、アゲート本人が歌っちゃっていいのかなぁ?と少し思ったりしたんですが、歌詞にこめられたイメージが前に進んで成長していくアゲートたちにピッタリだと思えたので、そんな彼らの姿を思い浮かべながら歌わせていただきました。

■福山
 曲はとてもカッコイイですし、歌詞も物語中での少年たちの気持ちがうまく表現されていて、とても良い感じに仕上がっていると思いました。で、誰が歌うんだ?とか思っていたら、僕ら4人が歌うことに(笑)。オンエアで使われるのは90秒ほどの短いバージョンだと思いますが、どんな感じで次回予告が入るんだろう?とか、いろんなことを考えながら気持ち良くレコーディングさせていただきました。エンディング・テーマとして良いものになっているという期待があります。

■岸尾
 最初に曲を聞かせていただいた時、ものすごくカッコイイ曲だったので、これは完成度の高いエンディング・テーマソングになるぞぉ!という大きな期待感を胸にレコーディングに臨みました。レコーディングは編集やリテイクを含めて6時間くらいかかりましたが、曲や詞の良さに負けないよう、かなり気合を入れて頑張りました。いや〜、歌えてホント嬉しかったです。上手い下手はどこかに置いといて(笑)、どんどん聞いてほしい曲だなぁ、と思います。

■吉野
 あぁ…、歌ってしまいましたぁ(笑)。個人的なことから言いますと、レコーディングがたまたま一番最初だったので正直たいへんでした。最初だと先に歌った人のイメージに合わせて自分の歌を作っていくということができないんで、結構歌い辛いものなんです。責任重大だし(笑)。芝居も大変なんですけど、歌もまた奥が深いなぁと思いましたね。ただ詞も曲もすごく良かったので、歌う側としては高いモチベーションでレコーディングに望めました。



■下野
 一番最初に見せていただいたアゲートの設定資料には色が着いていなかったんです。なんとなくそれを見て「ああ、これ黒髪だったら良いなぁ」と思っていたら、ホントに思ったとおりの黒髪だったので、ちょっとビックリしました(笑)。

■福山
 ベリル役はまだオーディションを受けるかどうか決まっていない頃から「この役演りたいな〜」ってターゲットにしていました(笑)。雑誌やポスターなんかでどんな容姿なのか知っていたこともあって、彼の声が一番イメージし易かったです。本当に自分が演じることになるなんて、何か引き合うような不思議なものがあるのかな?と思います(笑)。

■岸尾
 キャラ表をいつ見たのかはイマイチ思い出せないんですが、きっと今見ても思うことは「金髪クルゥクルゥ、短パンカワイィー!」ですね(笑)。で「これを俺? ウン? ウ〜ン…」と、かなり自問自答しましたけど「ま、がんばるしかないかっ!」という感じですか(笑)。

■吉野
 第一印象は“タイツ!?”でした(笑)。なんか一人だけ違う格好なので「こいつ、タイツだ!」と。甲冑とか刀を持っててカッコイイし、顔的にも好きなタイプなんですが、やっぱりタイツの印象が強烈でしたね(笑)。あと子供っぽい目とか、言わない方が良いようなことを言っちゃいそうな口元とかも好きです(笑)。


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